“少年にとって少女は一人残らず年上である。
少年の領域に留まろうとする限り 少女の謎は解けない”
ー 山本タカト
ー今日は此の家に居り侍り、御方様たちおなぐさみ。ー
暗闇坂にある榲桲(まるめろ)の樹の奥、古い武家屋敷には秘密が隠されていた。そして向かい合う懸札の家で行われる大人たちの閉ざされた逸遊嬉戯。あの少年の日々、一人の少女をめぐるすべてが妖しく謎めいていた。
本書は、泉鏡花が性に目覚める直前の遥か少年期に想いを馳せ、
大人たちと少女のミステリアスでエロティックな関係を鏡花一流の思慕譚にまとめた異色作の絵本版です。
中川学とは泉鏡花へのオマージュを捧げる画家同士、山本タカトのエッセイ、泉鏡花記念館学芸員の詳細な解説文も収録しています。
普及版に加え、
限定製作の展覧会記念版(コバ塗り、特別色見返、中川学サイン入)をご用意しています。
《展覧会記念版》
仕様:A4変形版(200x200mm)上製、120頁
発行・発売:エディシオン・トレヴィル
刊行予定:2019年3月1日
価格:3300円(税別)
著者サイン本
《普及版》
仕様:A4変形版(200x200mm)上製、120頁
発行:エディシオン・トレヴィル
発売:河出書房新社
刊行予定:2019年3月1日(書店販売は3月中旬から下旬)
価格:2300円(税別)
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中川学(イラストレーター/僧侶)
『龍潭譚』『化鳥』『朱日記』、
泉鏡花幻想譚の絵本化を精力的に続ける。
本書では、はるか鏡花思春期の記憶を辿る妖しくも哀切な少女思慕譚に挑む。
その他『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』
『だいぶつさまのうんどうかい』
作品集に『中川学圖案繪集 UKIYO』など。
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